「生きがいが欲しい」という方に「生きがい」を見つけてもらうためにこの記事を執筆しました。
なぜ?生きがいが見つからないのか?どうすれば生きがいが見つかるのか?というところまで踏み込んで解説しています。
是非とも最後までお付き合いださい。
生きがいが発見困難な理由
なぜ?生きがいが見つからないのでしょうか?
その答えを理解するためには、神谷美恵子さんの議論が役立ちます。
神谷 美恵子は、日本の精神科医。哲学書・文学書の翻訳やエッセイの著者としても知られる。 代表作に「生きがいについて」がある。「美智子皇后(現上皇后)の相談役」などの逸話でも知られる。
神谷恵美子さんが強調しているのは、心配事のない子供には「生きがい」をわざわざ持ち出す必要はないということです。
なぜ?子どもには「生きがい」を持ち出す必要がないのでしょうか?
その理由は「子供は社会的な価値観に染まっていないから」です。子供はまだ特定の職業や社会的な地位に結びつけられておらず、のびのびと遊びまわっています。
子供は「生きがい」なんて概念について考えるまでもなく幸せで、社会的な価値観にまみれた大人は「生きがい」を求めるという事実を知れば、「生きがいが見つからない理由」がわかるのではないでしょうか?
生きがいが見つからない理由は、ズバリ「社会的な価値観が邪魔をしているから」です。
わたしも経験があるのですが、何かに挑戦する度に無意識に「これからわたしが挑戦することに意味があるのだろうか?」ということを考えてしまうことが、「生きがい」からわたしたちを遠ざけているのです。
ここでいうところの『意味』とは社会的な価値観のことです。例えば「他人はどう思うか?」とか、「お金は儲かるのか?」ということを指しています。
もちろん他人から賞賛されれば嬉しいでしょうし、お金が儲かれば最高でしょう。しかしそれが「生きがい」ではないのです。むしろそれらは「成功」を意味します。
ここは重要なポイントなので繰り返します。つまり「成功」と「生きがい」は決定的に異なる概念なのです。
成功とは「他人の価値観(世間の常識)の追求」であり、生きがいとは「私的な喜びの追求」なのです。生きがいを発見したいならまずはそのことを理解しなければいけません。
脳科学者の茂木健一郎さんも著書の「生きがい」で以下のように語っています。
日本語では<生きがい>は様々な文脈で使われている。大きな目的や業績だけでなく、日々の小さなことにも用いられる。(中略)
もっとも重要なのは、<生きがい>は、あなたが専門領域で必ずしも成功をおさめていなくても、使うことのできる言葉であるということだ。
この意味で、これは、生き方の多様性を賛美している、とても民主的な概念なのである。
<生きがい>を持つことで、成功につながることがあるのは事実だが、成功は、<生きがい>を持つための必要条件ではない。<生きがい>はどんな人にも開かれている。
【出典:IKIGAI(shinchosha)】
生きがいは「民主的な概念」
『百歳を超えて生きるには』(講演者:ダン・ベットナー)というタイトルのTEDトークがあります。
ベットナー氏の講演では、沖縄に暮らす「生きがい」をもった人について紹介されています。
例えば百二歳の空手の達人の生きがいは「毎日空手の技術を磨くこと」。百歳の漁師の生きがいは「週に3回、家族のために魚を獲りにいくこと」。百二歳の女性の生きがいは「101歳年下の曾孫の孫娘を抱くこと」なのだそうです。
そう。茂木健一郎氏がいうとおり、「生きがい」は民主的な概念なのです。
それでは最後に「生きがい」を探すための方法について紹介していきましょう。
生きがいの発見する質問16選
あなたにとっての生きがいを判断したり決断するのは、あなたしかいません。
ですからあなたの生きがいについて質問するべきは「あなた自身」なのです。
しかし自分自身に「生きがいとは何か?」という漠然とした質問をしても「よくわからない」と頭を抱える可能性が高いと思います。
そこで「生きがい」を発見するヒントとなる質問をいくつか用意しましたので、参考にしてください。
- 毎日でもやりたいことは?
- 喜びを与える小さなものは?
- 心から大事にしているものは?
- 強くこだわってしまうものは?
- あなたにしかやれないことは?
- 子供の頃にやりたかったことは?
- 脱サラしてでもやりたいことは?
- 時間を忘れて没頭できるものは?
- 朝早起きしてでもやりたいことは?
- 好奇心を抑えられないほどのものは?
- いつかやりたいと我慢しているものは?
- 一生をかけて高みを目指したいことは?
- 他人から止められてでもやりたいことは?
- 損得勘定を無視してでもやりたいことは?
- それをやりながら死にたいと思えるものは?
最後に
生きがいらしきものを発見したら「まずはやってみる」ことが重要です。
「まずやってみる」ということをすれば、それが本当にあなたの生きがいなのかどうかはすぐにわかるはずです。(自分にウソはつけない!)
是非とも生きがいを発見してください。生きがいはあなたの人生の指針となり、ツラい時にあなたの人生を照らす光になってくれるはずです。