まさか・・・そんなことになるなんて・・・と絶望したことはありますか?
絶望した時「明るい未来に向かって頑張れば、あなたの未来はどうにでもなる」という主張が必ずしも正しくないことを悟るでしょう。
災害、事故、病気、倒産、離婚、介護、などなど、自分の努力だけではどうしようもない「大きな流れ」というものに、個人が抗うことは夢物語でしかありません。
サーフィンをすればそのことはすぐにわかります。ボードにのってどれだけ頑張ってパドリングしようとも、潮の流れに逆らって前に進むなんてことは不可能なのです。
さて、ここからが本題です。
「まさか・・・」というしかない悲劇に遭遇した時、もしあなたはどのような態度で自分の現実と将来と向き合いますか?
今回紹介したいのは、そんな決断を迫られた一人の女性言語学者のお話です。
メッセージ(予告編)
あなたの人生
この映画の原題は”Story of your life“です。(あなたの人生の物語)
つまり「あなたの人生を考えてほしい」というメッセージがこの映画には隠れているのです。
注目してほしい最大のポイントだけ解説します。
重要なポイントは『主人公が女性であること』です。映画で描かれているように、主人公の女性は出産を経験します。
「赤ちゃんはコウノトリが運んでくる」という言葉もあるように妊娠は、希望すれば、、、頑張れば、、、成功するという単純なものではありません。
性別だって選べませんし、子どもの知能や体力なども選べません。そもそも子どもを授かることができるかもわかりません。
また出産した後も、わからないことだらけです。「五体満足で元気に生きてくれればいい」という願いですら叶う保証は一切ありません。
つまり世の中には「受け入れるしかない」ということも多々あるわけです。悲しいかなそれが現実であり、そもそも世界とはそういうものなのです。
都合の悪い事実を受け入れる
巷では「未来は変えられる」とか、「過去に縛られる必要もない」ということを強調する人が多いですし、何を隠そうわたしもそう主張する一人です。
しかし誤解してほしくないのは、「未来は変えられる」といっても「未来の可能性は無限大」というわけではありませんし、「過去に縛られる必要はない」といっても「都合の悪い過去は完全にキャンセルできる」というわけでもありません。
妊娠を経験した女性であれば体験的にそのことを理解しているはずなので、「今さらそんなこと指摘されずとも、わかっていますよ!」と思うかもしれません。
しかしわたしを含めた男性は必ずしもそうではありません。心のどこかで「都合の悪い過去はキャンセルできる」と考えているフシがあります。
理不尽で不安定な社会を生き延びるということを考えると、男性的な考えのほうが気楽なのかもしれません。しかし、、、、
「これからどんな人生が待っていようがそれを受け入れる」という覚悟のある人でないと「立ち入れない領域」というものもあると思うのです。
あくまでわたしの印象ですが、「受け入れるしかない」という覚悟がある人は毎日の1秒1秒を大切に堂々と生きていますが、「都合の悪い過去は好き勝手にキャンセルできる」と考えている人はどこか「チャラい」のです。
チャラくない女性の姿から「前向きに生きるヒントを得たい」という方は、あなたが女性であっても男性であっても、、、、「メッセージ」を観てほしいと思います。