さざなみ ~ 愛の炎が消えると煙が目に染みる体験

妻のトリセツ』という黒川 伊保子さんの本が、とても売れています。

しかしAmazonのレビュー欄は、男性レビューワーからの辛辣な意見で溢れています。

女性脳の特徴についての解説があり、男性が女性脳を理解する必要があることはよく理解できました。では、女性は男性脳を理解する必要はないのでしょうか。

【引用:Amazon

男性も女性を理解できず、女性も男性を理解できません。そういう現状を打破しようと活動している人はたくさんいますが、今のところ『これ』といった成果を出している人はわたしの知る限りいません。

なぜいつまでも男性と女性はすれ違うのでしょうか?どうすれば妻と夫が愛を持続させるという奇跡が実現できるのでしょうか?

その答えを見つけ出すヒントになる映画を1つご紹介します。

さざなみ

あらすじ

イギリスの田舎町で暮らす夫婦は、結婚45周年の祝賀パーティーを目前に控えています。

そんなある日、衝撃の知らせがやってきます。なんと、旦那が結婚する前に付き合っていた元カノがアルプスの氷河のなかで氷漬けの状態で発見されたというのです。

「45年以上も昔の結婚前の話でしょ?」と軽く受け止めようとする妻と、「遺体をスイスに引き取りに行く」と主張する旦那との関係が、崩壊していくという物語。

男性の言い分・女性の言い分

映画の中で、妻は旦那に激しい怒りをぶつけます。

旦那が屋根裏部屋に隠してあった元恋人との写真をコッソリ眺めるなどの、旦那の「いつもとは違う行動」を発見することで、元恋人の影を見てしまうのです。

旦那は妻が怒っている原因は、「元恋人への嫉妬」であると解釈します。その証拠に、旦那は怒りを募らせる妻に対して「死んだ元恋人には責任はない。」と言い放つのです。

おそらくこの映画を観ている男性のほとんどが、「なんだこの女(妻)、45年以上も前の話に、ごちゃごちゃケチつけるんじゃねーよ。」と思うはずです。

その一方で女性の多くは、旦那と同じような解釈をしないでしょう。おそらく「そりゃー、怒るよね。だって、旦那さん『鈍感』すぎるもん。」という感想をもつはずです。

ここで問題になるのは、『鈍感』の正体です。

フラれた原因

鈍感の正体を男性が理解できれば、、、、、鈍感の正体を女性が言葉にできれば、、、、もしかしたら夫婦の亀裂は回避できるかもしれませんので話を続けます。

「鈍感」の正体を暴くキーワードは女性の言葉の中にあります。かつてわたしに女性経験がなかった頃に、実際にある女性からいわれた一言です。

ズバリその言葉とは「はぁ。全然女ってものを理解できてないね。」でした。

わたしは自分に投げかけられた意外過ぎる言葉に混乱しました。「わたしにお前(わたし)は、釣り合わないよ。」とハッキリいわれるなら納得できます。

しかし「女を理解できていないこと」がNGの理由だというのですから、なんだか腑に落ちない気持ちになったのです。

わたしは勇気をふり絞って「女って何???」と尋ねました。するとこれまた意外な言葉が返ってきましたのです。

その女性はわたしに言いました。「まずさぁ。座る場所が違うよね。」と。

その時女性と喫茶店で向かい合って話していたのですが、奥の席に女性を誘導しなかった(大失態!)ことが、不合格の一つの理由だというのです。

当時のわたしはあまりにも若くて経験がありませんでした。だからこんなことを思っていました。「俺の気持ちが少しでも伝われば結果は違うと思うのに。」と。

以上の話で伝えたかったことは、女性に認められるには2つの試験にパスしなけばならない」ということです。

2つの試験

1つ目の試験は、「女性についての理解」です。

「こうしたら女性は喜んでくれる」はずの作法を、空気を吸うように実践できるかどうかが問われます。

2つ目の試験は、「彼女についての理解」です。

その女性の趣味嗜好や生き方などのあらゆるものに「どれだけ共感できるか?」が問われるのです。

1つ目の試験を飛ばして、2つ目の試験を受けることはできません。つまり若かりし頃のわたしは「受験資格すら手にしていなかった」のです。(笑)

わたしの恥ずかしい昔話はこれくらいにして、映画の話に戻りましょう。

妻はいつまでも女

映画に登場する旦那は、「妻はいつまでも女」であることを理解していなかったのです。ですからもし旦那が若ければ「絶対にやらないであろう態度」を連発するのです。

つまりさきほどの話でいうところの「1つ目の試験」で旦那は「不合格」になってしまっているということです。

それにもかかわらず、旦那はそのことにあまりにも無頓着です。映画を観ればわかりますが、些細な旦那の態度や言動が妻の心をザワつかせているのです。

そして結果的に、妻は旦那への愛を失います。どのタイミングで失うかまでは、ここでは言及しませんが、映画の最後に流れるジャズのスタンダード「Smoke Gets In Your Eyes / 煙が目にしみる」の歌詞がそのことを暗示します。

「煙が目にしみる」の最後の歌詞にはこうあります。「愛の炎が消えるとね。煙が目に染みるんだよ」。

愛を継続させるために「旦那」と「妻」はどうすべきなのでしょうか?映画『さざなみ』を鑑賞して、あなたなりの答えを導き出してください。