信用創造とは? ~ 日本一わかりやすい解説

信用創造 とは

高校生の地歴公民で信用創造について学習するはずです。しかし・・・・信用創造について100%理解できる学生はほとんどいないでしょう。

むしろ学校教育での信用創造についての説明は、「信用創造についてわかった気にさせることを目的にしているのではないか?」と疑ってしまいます。

そして残念なことに大手証券会社や大手メディアが『信用創造のカラクリ』などを説明したりもしますが、その説明自体が誤解をまねく表現に満ちています。

信用創造にまつわる誤解
信用創造 わからない信用創造がわからないシンプルな理由

ですから日本人ほとんどは成人し、毎日汗水たらして立派に働く社会人になっても、、、、自分の子どもから「信用創造ってなに?」と質問されても答えられないのです。

しかし信用創造をキチンと理解していない状態は、社会人としては致命的なのです。なぜならば信用創造という概念は、政治・経済に大きく関わってくるからです。

ですから「信用創造を理解していない大人は、政治も経済も何も理解していない」と断言しても、決して大袈裟ではないのです。

そこで本記事では、信用創造について日本一わかりやすく解説することを目指したいと思います。政治・経済音痴から抜け出したい方は、是非とも最後までお付き合い下さい。

信用創造

信用創造は英語で「Money Creation」といいます。「Money」(お金)の「Creation」(創造)ですから、直訳すれば「お金の創造」という意味になります。

つまり難しく考える必要などないのです。信用創造とは「お金の創造」を意味しているのです。

しかしこのような説明が素直に受け入れられることはありません。なぜならば「お金の創造」という言葉の意味がピンとこないからです。

そして「お金の創造」という言葉の意味がピンとこない元凶は、「お金はモノ」だという強すぎる思い込みにあります。

歴史をさかのぼれば、アリストテレス、アダム・スミス、ジョン・ロックという偉人達までもが「お金はモノ」であると思い込んでいたのですから、あなたが「お金はモノ」と思い込んでいたとしてもしょうがないことなのです。

MEMO

アリストテレス、アダム・スミス、ジョン・ロックの貨幣観については、以下の記事を参照してください。

お金 歴史お金を「モノ」だと勘違いした偉人たち ~ 間違った貨幣観

しかしせっかくこの記事を読んでいるのですから、お金はモノであるという思い込みは今この瞬間から捨て去ってください。お金とはズバリ・・・・

お金の正体

お金とはズバリ「債務と債権が記録されたデータ」のことです。

例えばあなたが銀行に住宅ローンの申し込みをする時、銀行はあなたの借用書を担保にお金を創造します。

MEMO

銀行の帳簿上、あなたの借用書は(銀行にとっての)『資産』になります。逆にあなたが銀行から借りた預金は、(銀行にとっての)『負債』になります。

逆にあなたの家計上、あなたの借用書は(あなたにとっての)『負債』になります。逆にあなたが銀行から借りた預金は、(あなたにとっての)『資産』になります。

つまり銀行があなたにお金を融資するお金は、銀行のお金ではないのです。そのお金は借用書を担保に(ゼロから)生み出されたものなのです。

その証拠にあなたが銀行から住宅ローンを融資されるとき、あなたの目の前に現金はないはずです。あなたが融資してもらったお金というものは、データとしてこの世に存在しているのです。

そしてそれらの取引データは、銀行が鉄壁のセキュリティーを誇るコンピューターで管理されており、第三者からのデータ改ざんを防いでいるのです。

以上の知識が、信用創造を理解する上での肝になる部分です。

さて、これまでの内容を解説したところで、お金が成立するための条件をまとめておきましょう。

お金が成立する条件
  1. 債務と債権のデータを記録する仕組み
  2. お金の単位(ドル、ユーロ、円 等)
  3. 譲渡性
  4. 担保

ここから先は、あなたの信用創造についての理解をさらに深めるために「お金の一生」について解説を続けたいと思います。

お金の一生

あなたが銀行からお金を借りたお金を完済した時のことをイメージしてみてください。当然、銀行の手元にある借用書はあなたの元に返却されます。

ここで質問です。お金はどうなるでしょうか?

答え:お金(元本)は、この世から消滅する

これまでの説明を整理すると・・・・・借用書を銀行に渡すことでお金は創造され、借用書を銀行から取り戻すことでお金は消滅するのです。

以上の知識は、何百万円も支払って大学を卒業しても知らない人が多い(驚くべき)事実であり、「お金 ≒ モノ」と思い込んでいる人には一生理解できないカラクリなのです。

新しい気づき

本記事で説明したことを理解するだけで、たくさんの気づきを得られるはずです。例えば・・・・

お金は誰かの借金

お金の正体が「債務と債権が記録されたデータ」であることを明らかにしましたが、言葉を変えれば「お金は誰かの資産であるのと同時に誰かの借金」なのです。

その証拠に手元に紙幣があれば是非ともチェックしてみてください。『日本銀行券』の文字が印字されているでしょう?

実はあなたが利用している紙幣も、日本銀行が日本国債を購入するために発行しているいわば「借用証書」のようなものなのです。

お金そのものに価値はない

「お金そのものに価値がある」と勘違いしている人がいますが、そうではありません。むしろお金そのものに価値がないからこそ、「担保」なるものが必要なのです。

つまり借金をする側の人は「お金に価値があるから担保を差し出すのはしょうがないことだ」と理解していることが多いですが、そうではないということです。

真実は・・・・「お金そのものに価値がないから、担保によってお金の価値を裏付けている」のです。お金というものは、裏付けとなる価値(担保)がなければ1円たりとも存在を許されない存在であることは見過ごしてはいけません。

だからこそ銀行には「与信」という機能があり、担保に本当に価値があるかをあらゆる角度から調査・分析しているのです。

デフレになるのは当たり前

お金がないと経済活動が成り立ちません。例えば極端な話、100万円の取引を成立させたくても、この世にあるお金が50万円しかなかったら取引自体が成立しませんし、取引自体が成立しなければ景気が悪くなります。

経済主体が付加価値を生むペースよりも、創造されたお金の流通量が少ない状態がいわゆる「デフレ」の状態です。ひらたくいえば、流通しているお金が少ないので、低価格で1杯の牛丼が食べられるのです。(事業者側の視点からすれば低価格でないとモノが売れにくい)

ではなぜ日本はデフレになったのでしょうか?その答えはカンタンです。ズバリ「お金を借りる人よりもお金を返済する人のほうが多いから」です。

日本という国は、若者よりも中高年・高齢者のほうが人口が多いのです。つまり住宅ローンを借りる若者よりも、住宅ローンを返済する中高年・高齢者のがほうが多いのです。

お金が生まれる(信用創造)するペースよりも、お金が消える(信用消滅?)ペースのほうが早いのですから、デフレ(付加価値>お金の流通量)になるのも当たり前のことなのです。

サラ金がまともな金融業?

一般的に名の知れた銀行が「まともな」機関で、サラ金が「まともでない」業者というイメージがあるでしょう。

しかし信用創造について理解すれば、これまでもっていたイメージが真逆になるのではないでしょうか?

なぜならばわたしたち一般人にとっては100万円のお金は額面通り100万円の価値しかないのに、銀行は手持ちのお金を勝手に増やして私腹を肥やしているからです。

そのような不思議な状況に誰も文句を言わないどころか、銀行の信用創造は法律で許され、準備預金制度というもっともらしい名前がついているのですから驚きです。

準備預金制度とは?

各銀行は顧客から預かった預金額から一定の割合の金額を日本銀行に預けることを義務付けられています。

日銀ではこの割合を基本的に0.05~1.2%と定めています。なぜ?預けなければいけないかといえば、民間銀行が過剰融資によって貸し倒れをしても補填できるようにあらかじめ担保として準備金を入れさせているのです。

そう聞くと、預金者の預金を守るとても良い制度のように聞こえます。ところがこの準備預金制度は視点を切り替えれば、無から有を生み出す魔法(信用創造)となるのです。

つまり、0.1%の担保を日本銀行に入れさえすれば、手持ち預金額の1,000倍まで貸すことを認めたことになるのです。要するに100万円もっていれば、10億円まで融資が可能になるのです。

ただこれでは経済は大変なことになりますから、BIS規制なるものによって実際に貸し出せる融資額は、手持ち預金額の8倍程度に抑えられています。

銀行が信用創造によって無からお金を生み出す一方で、サラ金業者には信用創造をする権利は認められていません。ですからサラ金業者の場合は、手持ちのお金が100万円あれば融資できる金額の最大値は100万円になります。

無から有を生み出しなにかあれば国が税金で守ってくれる銀行と、手持ち資金の中で勝負するしかないサラ金業者を比較した時、どちらがまともな業者だとあなたは思いますか?

最後に

信用創造の仕組みは、銀行に勤めている銀行員ですら理解していないこともあります。ですから通貨システムの真実に一般人が気づくのはなかなか難しいのが実情です。

しかし信用創造のカラクリに気づいた人だけが、経済や金融の仕組みを理解することができるだけでなく、そのカラクリを逆手にとってお金持ちになれるのです。

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