わたしは生理的に朝に弱いタイプの人間です。ですから社会人になったとき、一番心配だったのは「朝起きれるかな?」でした。
朝になれば必ずわたしをたたき起こしてくれる母親という存在の偉大さを、あの時ほど感じたことはありません。。。。。
とはいえ「見る人」がいないと、朝起きて仕事にいけないような人が大半であれば、現代社会は成立できないでしょう。
だからこそ現代のような複雑な社会では「社会人たるものこうあるべき」というような「あるべき姿」が肯定されるのです。(台風でも会社に出勤するサラリーマンが日本を支えてきた!)
つまりわたしたちは「わたしたちを見る存在」がいることではじめて、複雑な社会生活を営むことができるわけです。
わたしの話に共感できなくても、「ご先祖様が見ている」、「お天道様が見ている」ことを前提として判断し行動した経験があるなら、わたしの言いたいことが伝わるはずです。
そして実は、、、、、「恋愛」であっても「誰か(第三者)の視線」がキーワードになるのです。
起終点駅 ターミナル
旭川で裁判官として働く鷲田完治(役:佐藤浩市)のもとに、学生時代の恋人だった結城冴子(役:尾野真千子)が被告人として現れる。
冴子に執行猶予付きの判決を与えた完治は裁判後、冴子が働くスナックに通い逢瀬を重ねるようになる。完治はすべてを捨てて冴子と共に暮らしていこうと決めるが、冴子は完治の目の前で自らの命を絶ってしまうのだった。
それから25年。完治は誰とも関わることなく釧路で国選弁護人としてひっそりと生きていた。そんなある日、昔の恋人である冴子を思い出させる若い女、椎名敦子(役:本田翼)が完治の自宅を訪ねてくるのだが・・・・・
過去の呪縛
わたしには忘れられない失恋があります。ある女性のことが大好きで何度も告白したのですが、「恋人候補」にすらなれませんでした。
わたしは社会人なり、たくさんの女性と遊びましたが、いつも頭の中には「その女性」の記憶がありました。
だから誰と交際しても「そこで手をうっちゃうの?」という気持ちを捨て去ることができずに葛藤しましたし、また過去の失恋が生きる糧(出世するモチベーション)になったりもしました。
わたしが葛藤から解放されたきっかけは、「現実のその女性」と偶然、再会したことでした。「現実のその女性」と「記憶のその女性」の落差に愕然とし、まさに「記憶は美化される」という言葉にリアリティーを感じた瞬間に、わたしは過去の呪縛から解放されたのでした。
映画「時代屋の女房」でも、美化された「過去の女」が「おばあちゃん」になった姿を目撃したことで、途端に元気を失う男が登場しますが、まさにそんな感じです。

「過去の呪縛からの解放」というと、それだけで「良いこと」のように思うかもしれませんが、残念ながら必ずしもそうではないのです。わたしは過去の呪縛から解放されたがゆえに鬱っぽくなってしまったのです。
なぜ?わたしは鬱っぽくなってしまったのでしょうか?実はこの質問の答えがわからないと、おそらくは冴子(演:尾野真千子)が突然、自殺してしまった理由もわからないはずです。
冴子が突然自殺してしまった理由、すなわち冴子が絶望したもの・・・それは・・・(続きは・・・会員制ブログ『輝のノート』で公開しています。登録は無料ですので興味がある方は是非とも登録してください!!)