個人心理学と精神分析

「嫌われる勇気」の大ヒットのおかげで、日本におけるアドラー心理学の知名度は高いのですが、アルフレッド・アドラー自身はみずからの心理学を「個人心理学」と名付けています。

「名は体を表す」ということわざがあるように、アドラーが自らの学問を「個人心理学」と名付けた背景を理解することが、アドラー心理学の理解を深めることにつながると思います。

わかりやすく解説したいと思いますので、是非、最後までお付き合いだください!

個人心理学

もともとアドラーは、フロイトが主宰するウィーン精神分析協会の中核メンバーとして活躍した人でした。しかし学説上の対立から袂を分かち、独自の理論に基づく「個人心理学」を提唱します。

嫌われる勇気

なぜ「個人心理学」というネーミングをつけたのでしょうか?「嫌われる勇気」では、個人心理学について以下の説明があります。

たしかにアドラーの名付けた「個人心理学」という名称は、誤解を招きやすいところがあるかもしれません。ここで簡単に説明しておきましょう。

まず、個人心理学のことを英語では「individual psychology」といいます。そしてこの個人(individual)という言葉は、語源的に「分割できない」という意味を持っています。(中略)

要するに、これ以上分けられない最小単位だということです。それでは具体的に、なにが分割できないのか?アドラーは、精神と身体を分けて考えること、理性と感情を分けて考えること、そして意識と無意識を分けて考えることなど、あらゆる二元論的価値観に反対しました。

嫌われる勇気

アドラーは個人(individual)という単語における「分割できない」という意味を強調しているのですが、アドラーが「分割できない」ことを、ことさら強調した背景には、どのような事情があるのでしょうか?

続きは・・・

続きは『アドラー虎の巻』で全文無料公開中です。今すぐ手に入れてください!

詳しくはコチラ